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「数学は暗記科目!?」説から考えること

こんばんは、塾長の安部です。

これ、何かの本で読んだ話の受け売りなんですが、今回は「数学は暗記科目!?」説について考えてみたいと思います。

ちょうど今日の授業で数Aの図形問題を扱っておりまして、高校数学ともなってくると図形問題といっても中学受験のような「ひらめき」ではなく、ある程度パターン化された「知識問題」の色が濃くなってきます。

要は「この形がきたらこれ」のように、小学校から中学、高校と進むにつれて使える道具立てのバリエーションが増えるので、個別の問題に対していちいち、変な奇をてらった特殊な解法を思いつかなくとも一般論として汎用的な解法を用いることができるようになるわけです。

これは図形問題に限らず、中学で方程式を習うと中学受験で必死に勉強した「○○算」みたいなものが全て必要なくなるのも同じ現象です。

ある意味、パターン化によって「学問的により洗練された解き方になる」とでも表現できるかと思います。

ただこのパターン化思考というのは、注意しなければならない点もあると常々感じておりまして…

私のように塾の講師などやっておりますと、毎年毎年同じような問題を何度も何度も説明しているため、初見の問題でも特に考えることもなくオーソドックスな解き方をしてしまいますが、(それはそれで大切なことではあるのですが、)

生徒さんのやり方を見ていると時々、「そんな賢いやり方があったのか…!!」と驚かされることがあります。

そしてその度に、自分の頭が年々固くなってきていることを実感します…(笑)

有名な『ソフィーの世界』という小説の中でも似たような話があったことを覚えていますが、

知識が増えれば増えるほど世界はどんどん狭くなる、と。

下手に色々なことを知っていると頭でっかちになってしまい、見えるものを何もかも自分の既知の枠組みに当てはめようとし、物事の真の姿がわからなくなってしまうという…

これがよく言えば思考回路の「成熟」、悪く言えば「老化」ということなのでしょうか。

とまあ、とりとめのない話にはなってしまいましたが、

中高生の若い皆さん!!

是非、周り大人が物知り顔で言うことは、まずは徹底的に疑ってみてください(笑)

「先入観にとらわれず自分の頭で考え、自分で調べて確かめ、そして自分の意見を持つこと」、これを何より大切に。

そして保護者の方々へ。

そんな息子さん娘さんを頭ごなしに否定せず、彼ら彼女らの意見によく耳を傾けてあげてください。

間違っていることも多いかもしれませんが、何か新しい人生の発見があるかもしれません。

あ、すいません、最後に言い忘れましたが…

「数学は暗記科目」で間違ってはいないと思います、私は。

以上です。

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